地震で感じた、ライフラインとしてのモバイル
9/6の早朝3時過ぎに北海道胆振東部地震が発生しました。 緊急地震速報で携帯電話、スマホが鳴るのとほぼ同時にミシミシッ、グラグラっと揺れましたが、我家では居間のホワイトボードが倒れた程度で揺れによる直接的な被害はありませんでした。 しかし、家族の無事を確認して間もなく電気が消えました。停電です。その時には一時的な停電だろうと思っていましたが朝になっても回復せず、スマホで調べると地震と停電でJRも地下鉄も動いておらず、午前6時前には弊社札幌オフィスの社員は出社せず自宅待機にする事を決め、slackとメールで連絡を行い安否確認を開始し、8時ころには全員から連絡を取ることができました。 避難所に避難した社員もいましたが、結局、停電と断水は1日から2日程度で回復し、社員と社員の家族も全員無事で次の週の9/10<月>から通常勤務に戻りました。 まさか、札幌でこのような事態が起こるとは思っていませんでしたので、備えも十分ではなく、冬に同じ事が起こった場合にも備える必要があると考えさせれられました。 それにしても、今回印象的だったのは「スマホ」そして「バッテリー」が完全にライフラインとして認識されたことです。停電後も、スマホをはじめバッテリーが内蔵されたものは使えますし、モバイル通信も、基地局がバッテリーを搭載しているので、停電=すぐに圏外とはなりません。そして、そのスマホ通信で得られる「情報」は、水や食料と同じく大変重要なものだな・・とあらためて感じました。
オータムフェストで「LINE Pay」のQR決済を試してみた
地震の次の日から開催予定だった札幌オータムフェスト2018が9/15に延期して開催されました。北海道の各地の旨いものが集まり、近年は来場者も増えて大盛況なイベントです。北海道へのツアーがキャンセルされたり、様々なイベントが中止になる中でオータムフェストが開催されたのは明るいニュースでした。そのオータムフェストで「復興応援!LINE Pay半額キャンペーン」を行うという事を知り、QR決済の状況の視察を兼ねて出掛けてきました。
https://www.sapporo-autumnfest.jp/linepay/
期間中に会場内の各店舗のQRコードを読み取って決済した人全員に、利用金額の50%のLINE Pay残高が還元されるというものです。
・ステップ1:LINE Payにチャージする
LINE Payはプリペイ型のキャッシュレスなので、支払うためにはチャージする必要があります。チャージの方法としては現金をコンビニなどでチャージして貰ったり、自分の銀行口座から引き落としてチャージする方法があります。現金をチャージするとキャッシュレスにならないので、銀行口座の設定をします。銀行口座は、対応している銀行が限られており、僕の日常生活用口座がある新生銀行は対応していません。普段あまりつかっていない近所の北海道銀行の口座が使えたので、新生銀行から北海道銀行に振込んで北海道銀行の口座をLINE Payに設定してチャージするという、なんとも手間のかかる作業が必要となりました。
・ステップ2:実際にLINE Payで支払ってみる
我が故郷のお店が出ているのを発見したので、不動のソウルフードの「豚丼」を試しに購入してみました。
1.LINEアプリのウォレットタブからLINE Payを選択して、コードリーダーを起動します。
2.コードリーダーでお店に貼ってある支払い用のQRコードをスキャンします。
3.すると金額を入力するページが開くので、自分で金額を入力...(fig1)(fig2)
4.お支払いボタンを押すと決済情報の画面が開くので決済を行うボタンを押す(fig3)
5.確認画面が開くので決済ボタンを押す(fig4)
6.支払成功の画面が出るので、これをお店の店員に見せる(fig5)
7.店員が画面を見てレジを操作してレシートをくれる。
といった感じです。自分で入力するシーンや店員に見せるだけというシーンで、多少の疑問を感じますが、流れがわかれば簡単にキャッシュレスで決済ができます。
ちなみにこれが、我がふるさと幕別町 (まくべつちょう)のソウルフード、豚丼です!
どのくらいの人がキャンペーンを 利用したんでしょうね。
QRコード決済にはQRの店舗掲示型と消費者掲示型がありますが、今回のLINE Payは店舗掲示型で、店舗側の設備なしで決済可能な方法であり、キャッシュレス決済の比率を上げるためには不可避な方法だと思います。しかし今回使用してみて、支払う金額の入力を間違ったり、返品する場合の返金処理などの異常系のオペレーションは難しいだろうなという印象を受けました。 また、掲示型のQRの場合には、QRコードのすり替えによる不正や、消費者が決済結果を見せるだけなので偽装画面を使用しての不正ができそうなので、キャッシュレス決済の利用比率を上げるためには、これらの対策が必須でしょう。
QRコード決済の普及のポイント
そして、QRコード決済の普及のポイントとなるのは使える店舗数の増加だと思います。 消費者は限られた店舗でしか使えない決済アプリをわざわざセットアップしません。 使える店舗数が多いことによる利便性の向上、既に決済のセットアップ済みのアプリを使い回す決済の登場、さらにはその決済の導入による店舗側の利益の向上が明らかになることで、決済の巨人、現金支払いの牙城を崩すことができるかもしれませんね。